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ビジュアルノベル開発ディレクション その②

ビジュアルノベル部のまきなです!

みなさんビジュアルノベル作ってますか?

今日の記事ではビジュアルノベルを作ったことがない方向けに、制作する上でのディレクションのお話をします。

今回は第2回目、メンバーの集め方についてです。

 

『初めての人向け ビジュアルノベル開発ディレクション』

2.メンバーの集め方

3行まとめ

・メンバーを集める前にサークル活動は何に重きをおくのか考えておきましょう

・募集をするのか声をかけるのか、どちらにしても要項は考えておきましょう

・誠実に対応することが大切です

○ メンバーを集める前には必ず現状の整理をしよう

 自分のサークルの目的はなんでしょうか。

趣味の活動でしょうか。いつか有名になるためでしょうか。生活のためでしょうか。

自身のサークルの活動の目的をまず考えましょう。メンバーを集めるのであればその目的が定まっていなくてはなりません。

また、なぜ一人で活動するのではなくメンバーを集めるのでしょうか。理由は正当なものでしょうか。

「アイデアはあるのに自分は作れないから」という理由だけでメンバーを集めるのは危険です。

作れないのであれば、なおさらその作業をするメンバーに対し理解者でなければならないからです。 メンバーを集める前にまずやるべきことは自分を見つめ直すこと。そして今後も見据えた上で本当に必要なことなのか判断しましょう。

【ここチェック!】

▷メンバーを集める前に作るものは決まっているべきか?

『最初に作るものを決めてからメンバーを集めるパターン』と『メンバーを集めてからみんなで話し合い作るものを決めるパターン』、あなたはどちらの進め方で制作をしたいでしょうか。

上記はどちらが良いor悪いというものはありませんが、プロジェクトの舵取りが容易なのは『最初に作るものを決めてからメンバーを集めるパターン』でしょう。

ここでは割愛しますが、『メンバーを集めてからみんなで話し合い作るものを決めるパターン』は高度なマネジメントスキルが必要であり、人や環境に恵まれていない限りは行わない方が無難です。

○ メンバーの所属方法について

メンバーを集めるといっても、メンバーの所属の仕方は様々です。以下に3つの方法を紹介します。

 

『サークルに所属』

所属期間:基本サークルが続く限り

サークルメンバーとして所属してもらう方法です。サークルに所属するため基本サークルが実施するプロジェクトに関わります。

『1人が所属できるサークルは1つまで』といった考えもありますが、

シナリオやグラフィック・ミュージックなどクリエイターとして個人サークルを運営している人たちが集まって1つのサークルとなっている形式もあり、サークルによって所属方針は異なります。

 

『プロジェクトに参画』

所属期間:プロジェクト終了まで

プロジェクトに参画してもらう方法です。サークル所属ではなく、プロジェクトに参画してもらうため1つの作品を作り終えたらそこで終了となります。

最近はプロジェクト型の企画も多いです。プロジェクト型の方がサークル所属より気軽にできるといった面もあるかもしれません。

 

『外注として依頼』

所属期間:所属しない

プロジェクト内で利用するものを作成してもらいます。

外注先によりますが、基本的にサークルやプロジェクトに所属するといった考え方ではなく、あくまで依頼した成果物を納品してもらうという考え方です。

例:OP動画の作成を依頼し、作成してもらう

サークル所属やプロジェクト参画とは違い、所属自体はしていないため注意が必要です。

 

趣味の活動かつ初めての方は『プロジェクトに参画』という方針で人を集めることをお勧めします。

サークルに所属してもらうメンバーを集めることは長期的に考えればメリットは大きいですが、その分所属の決定に慎重にならざるをえません。

まずは『プロジェクトに参画』で実施し、お互いに一緒にやっていきたいとなったのであればそこで『サークルに所属』というスタイルに変更するのも1つの手です。

○ メンバーを探す手法

メンバーを探す方法はいくつもあります。以下に代表的なものをあげます。

下記に記載するおすすめ度とは、制作が初めての方でメンバーを探している方におすすめする実施募集方法の優先度だと思っていただければ良いかと思います。

 

『友達や知り合いに声をかける』

身近にいる友達や友人に声をかけてみましょう。互いに知った仲だと制作がスムーズに進むことがあります。

おすすめ度:★★★★☆

主なメリット:互いに知った仲の分、意見交換がしやすい

主なデメリット:友達や知り合いの数に左右される

 

『自サイトやブログで募集をかける/募集を探す』

自分のサイトなどで募集をかける方法です。基本的にはSNSでの募集とセットで行うことをおすすめします。

おすすめ度:★★☆☆☆

主なメリット:自身の知らない仲間と出会える/伝えたい内容をしっかり記載できる

主なデメリット:募集の魅力/拡散力に大きく左右される

 

『SNSで募集をかける/募集を探す』

SNSで募集をかける方法です。基本的には自サイトでの募集とセットで行うことをおすすめします。

おすすめ度:★★☆☆☆

主なメリット:自身の知らない仲間と出会える/人の目につきやすい

主なデメリット:募集の魅力/拡散力に大きく左右される/伝えられる情報量に限りがある

 

『募集掲示板で募集をかける/募集を探す』

制作メンバー募集を書き込むことができる掲示板にて書き込みを行い募集をかける方法です。お互いに募集を探している状態のため、求めている層にピンポイントで伝わります。

おすすめ度:★★★☆☆

主なメリット:募集を探している人の目につきやすい

主なデメリット:募集を探していない層に届かない

○ メンバーを集めるときに伝えるべきこと

メンバーを集める際には様々な情報を相手に伝えなくてはなりません。

状況によって記載するものは異なりますが最低限以下の内容について検討・記載した方がよいでしょう

1.何を作りたいか

2.何をして欲しいのか

3.いつまでに実現したいのか

4.自分は何者か

5.金銭/環境面での条件

6.応募方法

1.何を作りたいか

 作りたいものを伝えましょう。具体性があるほど相手に伝わりやすいです。

また伝える手段は"文章"だけという考えは捨て、絵や音楽など様々な方法があることを意識しましょう。例えば「すばらしい景色の風景」と文字で書いてあるより素晴らしい景色の画像がある方が伝わりやすいです。

2.何をして欲しいのか

 どんなことをして欲しいのか伝えましょう。

絵を描いて欲しいのであれば、キャラクターなのか背景なのかUIもなのか、といった作業レベルで書いてあるとイメージしやすいです。

3.いつまでに実現したいのか

 いつまでに実現したいのかを伝えましょう。スケジュールについては決まっていないのであれば決まっていない旨及び現在の見通しを伝えましょう。

このスケジュールについては上記に挙げた「1.何を作りたいか」「2.何をして欲しいのか」から逆算し妥当であるかといった面もしっかりと検討しましょう。

4.自分は何者か

 自分はどういった人物なのか伝えましょう。何をしているか全くわからない人物と一緒に作業するのは勇気が必要となります。

無理に格好をつける必要はなく、何も作ったことがないのであれば正直に伝えるのもよいでしょう。

同じチームになるなら何より誠実さが大切です。

5.金銭/環境面での条件

 金銭や環境面での条件を伝えましょう。

金銭のやりとりが発生するのか、ウェブ上でのチャット環境が必要なのか、通話でのやりとりが必須なのか。そういった条件は事前に伝えなければトラブルの元になりやすいです。

6.応募方法

 応募方法を伝えましょう。どうすれば応募できるのか伝えなければ応募できません。

また応募の前に質問や話をする場を設けると、お互い納得した結果を得られやすいです。

【ここチェック!】

▷ネット越しor対面について

 制作をする上で全てウェブ上でのやりとりだけなのか、実際に会ってやりとりをするのか、そういった面も考慮する必要があります。

チームとして開発をするのであれば実際に会ってやりとりをする方がコミュニケーションの面では容易です。しかし距離の問題などウェブ上でのやりとりでのみ完結したいという要望も少なからずあります。SNSの公開やいきなり対面での対応を迫るとトラブルの元になりますので、応募時に触れておく方が無難です。

▷サークルメンバーの男性/女性について

 サークル所属前にサークル内の男女比率について気になるという話は少なからず耳にします。

実際のところ男性だけ、女性だけ、男女混合、それぞれチームの雰囲気は変わるでしょう。

また男or女1人では不安ということもありますのでそういった点には考慮し、不安な点がある場合は事前に共有しましょう。

▷『XXみたいなゲーム』という記載はどうなの?

 存在する作品の名前を出し『XXみたいなゲーム』を作りたい、という募集の仕方は良いのだろうかという悩みをよく聞きます。

募集時は伝えることが最優先である以上、『XXみたいなゲーム』という言い方はむしろ積極的に使った方がよい結果を生むでしょう。ただし『XXみたいなゲーム』とするなら、『XX』とはどこが違うのかの部分がとても重要なのでそこは入念に伝えましょう。

▷金銭についてどうしたらいいか

 趣味の活動に金銭はどう扱うべきなのか。趣味の活動であるため金銭のやりとりは発生する場合もあれば発生しない場合もあります。

金銭的なやりとりが発生しなくても作りたいという人が一定数いるのも事実であり、金銭を正当な対価とする人がいるのも事実です。この差にどちらが良い悪いということはありません。

こういった活動をする中で金銭面のトラブルをよく耳にします。ただ金銭面のトラブルの原因を突き詰めると人間関係にいきつくことが多いです。有償にしろ無償にしろ、何よりも誠実に対応することをベースにし、その上で金銭をどうしていくかお互いが納得できる方法を模索しましょう。

長くなりましたがメンバーを集めるということは実は非常に考えることが多いです。

また人と人とが関わる以上、良い方面にも悪い方面にも加速しやすい状況になるため間違えると大きな失敗につながりかねません。

大事なのは相手をリスペクトし誠実に対応すること。面白いゲームを作るだけでなく、面白いチームを作ることをお互いに心がけることが必要かもしれません。

次回は 開発環境と進捗管理 について掲載予定です。


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